物件探しをしていると『専有面積』や『延べ床面積』などといった言葉を耳にするのと思います。

部屋の広さを表していることには間違いないのですが、二つの違いや、それぞれの特徴をしっかりと理解していないと、購入後に広さがご自身のライフスタイルにあっていないなどといった問題が発生することもあるかもしれません。

今回は専有面積と延床面積について詳しく解説していますので、物件探しの参考にしてみてください。

 

専有面積と延床面積の違い

専有面積と延床面積は同じように広さを表していますが、それぞれ意味が異なります。

お部屋の広さを表しているものと、建物全体の広さを表しているもの、それぞれの特徴を確認していきましょう。

 

専有面積とは

専有面積とはマンションなどの集合住宅で所有者だけが使用できる床面積のことをいいます。部屋の所有者が所有権を認められている部分のことです。マンションそのもののエレベーターや階段、廊下は専有面積には入りません。

他にもベランダやバルコニー、そしてロフトも専有面積には含まれません。

ロフトは天井高が1．4m以下、ロフトがある階の2分の1以下の面積ではしご等で固定されていないことと定義されていて、これを満たさない場合は、専有面積に含まれています。

 

延床面積とは

延床面積は専有面積と違い、マンション建物全体の床面積を表しています。専有面積に廊下や階段、エレベーターなどの共有部分全てを足した面積が延べ床面積です。

しかし、ベランダやバルコニーなどは例外があります。

ベランダやバルコニー、庇やテラスの出幅が２ｍ以下の部分であると延床面積には含まれません。また、サンルームなどの三方向以上が壁で囲まれて屋根がある場合は延床面積に含まれますので注意が必要です。

そしてロフトや吹抜け部分も延床面積に含まれません。

他にも例外がいくつかあるので注意が必要です。

物件探しで見る広告では良く、マンションの場合は専有面積、戸建ての場合は延床面積で表記されていることが多いと思います。それは戸建ての場合、玄関からすべてが所有者の所有権のある部分になりますので、建物全体の面積を表す延床面積で表記されています。

専有面積は基本的にマンションなどの区分所有物に使われる言葉なのです。

その他の住宅に関わる面積

専有面積や延床面積のほかにも住宅に関わる面積がいくつかあります。

これらについても、簡単に理解しておくと物件探しの役に立つので解説していきます。

 

建築面積とは

確認しておきたい面積が『建築面積』です。

建築面積とは建物を真上から見た時の外周で求めた面積の事をいいます。

この面積は建ぺい率を計算する際に使用されます。床面積には含まれなかった玄関のポーチ部分なども含まれるので注意が必要です。

 

専有面積と延床面積の計算方法

それぞれ計算方法が異なりますので確認していきましょう。

専有面積の計算方法について

専有面積の計算方法は壁芯面積による方法と、内法面積による方法に二種類があります。

壁芯面積とは、壁の中心線によって囲まれた部分の面積のことを言います。マンションの販売図面や戸建ての登記簿などで面積を表す際は利用されています。壁の厚みの半分も面積に含まれることになるので、実際に使用できる面積よりも広い面積で表示されていることになります。

分譲マンションの場合は、「不動産の表示に関する公正競争規約」によって、区分所有建物は原則として壁芯面積で表記するように決められています。

内法面積は、内壁で囲まれた部分の面積のことです。マンションなどの専有部分の登記簿で面積を表す時に使用されます。内法面積だと実際に使用できる広さを知ることが出来るので、マンションの所有者にとっても内法面積で計算された専有面積の方がわかりやすいといったメリットがあります。

しかし、マンションの広告など、内法面積が用いらなければならないと決まっているわけではないので、どの面積の計算方法かは不動産会社に確認するとよいと思います。

そのため、登記簿上の面積はマンション購入時に確認した販売パンフレットや、広告よりも狭く表記されていますがこれは、表示方法が異なるだけなので問題はありません。

まとめ

住宅における面積について解説しました。

物件を探す際には、それぞれどんな時に表示される面積なのか思いだすと理想の間取りを選ぶことができるのではないでしょうか。

実際に内覧に行った時に思ったよりも狭かったなどといった問題も避けられるとおもいます。物件の広さを何畳かだけに注目するのではなく、専有面積の意味をしっかりと理解してご自身のライフスタイルにあった快適な間取りの物件を選びましょう。

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