2024.01.08

西向きの部屋は本当にダメなのか?メリット・デメリットを解説

マンションで物件を探す際に、日当たりも大事な判断基準だと思います。
間取りや立地を気に入ってもリビングが西向きだった場合は夏の日当たりなどで悩む方が多いかもしれません。

そこで今回は西向きの部屋のメリット・デメリットについて解説します。

 

西向きの部屋の日当たりについて

マンションや戸建てを問わず、物件を選ぶ際に部屋の向きは大事なポイントです。南向き住戸の人気は安定的に高く、これは日本では長い歴史の中で南向き信仰が根付いているからだとも言われています。

本当に南向きじゃないといけないのか?というと、ライフスタイルによってはそうでもないことも。日中ほとんど家にいない生活だったり、午後に活動するような生活などの場合には逆に西向きのほうがあっているという考えもあるのです。

では実際、西向きの部屋の日当たりはどのようなものでしょうか?西向きの部屋に入ってくる日光は時間帯によって間接光と直接光に分けられ、日差しの質が全く変わってきます。

午前中は間接光

西向きの部屋は午前中は日光が入らなくて暗いというイメージを持たれている人は多いかもしれません。しかし西向きの部屋の午前中は、部屋全体に柔らかい間接光が入り、意外と明るい場合もあるのです。

実際には、例えばマンションなどで、周りに高い建物のない土地の中層階以上の場合、午前中の間接光だけで日光を感じることができる住戸もあります。

経験談からは、午前中の間接光だけでも、リビングやキッチンの掃除をする、洗濯をする、パソコンを開いて簡単な事務作業をするといった行動には、問題ない明るさであるようです。

午後は直接光

午後の直接光である西日はとても強く、気温の高い夏場は室内が暑くなります。日中在宅の場合は、カーテンなどのウィンドウトリートメントが欠かせないでしょう。

一方、陽が短い冬場は午後2時ごろから光が入ってくるため、午後も部屋が温かくなり、ぬくぬくと快適であるのですが、西日の眩しさをどう捉えるか?は快適な環境づくりのポイントになります。

西日は本当にデメリットだけなのか?

西側の部屋に長時間入る強い西日には、家具を傷めたり部屋が暑くなりすぎたりといったマイナスイメージがありますね。西日の強さが気になるのは主に初夏から秋頃までで、その期間はジリジリとした暑さを感じやすく、凌ぐのが大変だと感じる季節でもあります。

とはいえ、西側の部屋はこういったデメリットだけではありません。生活スタイルによってはこういった特徴がメリットにもなるのです。

メリット1 冬は暖かい

西側のデメリットで1番に挙げられる西日ですが、冬場は午後の日照時間が長くなり直接陽が入ることから、部屋の中がポカポカと暖かくなります。

住む前は夏の日差しの強さばかりを気にしていたけれど、実際に住んでみたら、冬はその日差しが大きなメリットになるということに気づく、といったケースもあります。

夏はいつまでも熱が抜けない西日のジリジリとした暑さに参ることもありますが、その参るほどの暑さは「1年の中で〇日程度」と割り切ると、冬場は逆に部屋を暖かくしてくれ、暖房費の節約にも一役買ってくれるなどのメリットが魅力になってきます。

メリット2 洗濯物が乾きやすい

夏場はもともとの乾きやすさに加えて、西日のおかげで洗濯物の乾きがさらに早くなります。午前中に干して午後の比較的早い時間にはもう乾いているということも少なくありません。

また、午後から夕方までずっと日が入るので、午後の乾燥時間が長いのです。忙しい朝早くにあわただしく洗濯物を干さなくても、午後の乾燥時間にあわせて洗濯物を干すということも可能になるでしょう。洗濯をまめに行う生活スタイルなら、西側の日当たりは心強く感じるのではないでしょうか。

メリット3 日照時間が長い

西日によって午後からの日照時間がどの方角よりも最も長くなる西側の部屋。明るい時間が長いので、夕方までライト要らずで電気代の節約にもなります。

西向きのLDKなら、奥まったキッチン付近まで明るく照らしてくれるということもあります。

メリット4 物件価格を抑えられる

金銭面で大きなメリットあるとしたら物件価格ではないでしょうか。西向きの物件は南向きと同じような間取りであっても、物件価格が5~10%安く設定される傾向にあります。数千万円の部屋の5~10%はとても大きな金額になります。物件価格を抑えた分、浮いた費用を最新の設備やインテリア、家電などに使うこともできます。

また、南向き物件ほどの人気がないことが多く、自分好みの間取りの物件をじっくり探しやすいとも言われています。立地やその他条件が譲れない場合や、角住戸、庭付きが良いなど優先条件がある場合は、コストメリットがある西側住戸を検討してみるのも一つの手です。

強烈な日当たりへの対策方法

メリットをたくさん挙げていても、西から来る強烈な日当たりはやはり悩みのタネになってしまうこともありますね。対策を見ていきましょう。

対策レベル★☆☆

窓にUVタイプのフィルムを貼る
カーテンを一級遮光タイプのものに替える

簡単に断熱性能を上げる方法です。

実際にカーテンを一級遮光タイプのものに替えると、夏場でもカーテンを閉めれば、窓付近で熱くなったフローリングの熱が早く冷めるのを体感できます。

対策レベル★★☆

エアコンを性能の良いものに買い替える

物件の断熱性能や、階層にもよりますが5月ごろから10月ごろまでエアコンが手放せないこともあります。新しいエアコンにすることで快適性がアップするだけでなく、性能のよいエアコンは省エネタイプが多く、快適な温度を保ちつつ電気代も以前とあまり変わらないという場合もあるのでチェックしてみると良いでしょう。

対策レベル★★★

窓そのものの断熱性能を上げる

窓そのものの性能を上げることで西日の熱をカットする方法です。

一つ目は、複層ガラスの窓に替えることです。夏は外からの熱をカットし、冬は熱が逃げていくのを抑える事ができます。

一般的にマンションでは、窓はサッシ・ガラスともに共用部にあたるため交換ができないと言われていますが、一部ではガラスの交換が可能なケースもあります。その場合「見た目を著しく変えなければ可能」「強度を維持すれば可能」など、物件ごとに条件が異なるので管理規約に従って、管理組合に問い合わせるようにしましょう。

もう一つは、窓の内側にもう一つ窓を取り付けるインナーサッシというものがあります。内窓を取り付けることにより、結露・断熱対策をするものです。こちらは専有部になるため、マンションであっても基本的には取り付け可能と言われていますが、いずれにせよ工事の際には管理組合への確認が必要となります。

 

まとめ

物件を購入する際に大切な点はたくさんありますが、すべての希望を兼ね備えた物件に巡り合えるのは難しいでしょう。
デメリットが見つかったとしても、生活スタイルやリノベーションのやり方次第でメリットに変えられるかもしれません。

miyabiでは、リノベーションの相談はもちろんですが、物件探しのお手伝いもさせていただいております。
物件探しの段階から、リノベーション向きか、リノベーションするとどうなるかなど細かい提案も可能ですので、ぜひお気軽にご相談ください。

 

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