2024.06.20

重要事項説明で出てくる建ぺい率や容積率って何?物件購入前にしっておきたいことを解説!

重要事項説明書を確認していると『建ぺい率』や『容積率』という言葉を耳にするかと思います。

土地を買って建物を建てるとき、建築基準法によってたくさんの制限が設けられていますが、その中の一つに『建ぺい率』と『容積率』があります。

この基準をしっかりと確認しておかないと、希望のお家が建てられなかったなどといったトラブルになりかねません。また、中古物件を購入するさいも、購入物件が建築基準法を満たしていない場合も少なからずありますので、購入前にしっかりと確認して理想のマイホームを手に入れましょう。

建ぺい率とは?

建物の建築面積の敷地面積に対する割合を言います。建物の建築面積とは、土地を真上から見たときの建物の面積で、1階より2階が広い場合は、2階部分が建築面積となります。

建ぺい率=建築物の建築面積/敷地面積×100

敷地の中、目一杯に建物を建ててしまうと採光・通風や通風を確保することができないのはもちろん、火災が発生した際に延焼してしまいます。そういったことを防ぐため建ぺい率が定められています。

以下の場合、建ぺい率は用途地域によって緩和される場合があります。

建ぺい率が緩和される場合

①特定行政庁が指定する角地の場合、建ぺい率が+10%される

②・防火地域内耐火建築物等である場合、建ぺい率が+10%される
・準防火地域内で内で耐火建築物等または準耐火建築物等である場合、建ぺい率が+10%される

③上記1と2の2つを同時に満たす場合は+20%となる。

また、建ぺい率が適応されない場合もあります。

建ぺい率が適用されない場合

①建ぺい率の限度が8/10かつ防火地域内の耐火建築物

②派出所公衆便所など

③公園広場道路などの内にある建築物で特定行政庁が安全上、防火上、衛生上支障がないものと認めて許可したもの

容積率とは?

建築物の延面積の敷地面積に対する割合を言います。

延床面積とは、3階建ての建物だった場合1階+2階+3階の面積の合計のことです。

容積率=建物の延床面積/敷地面積×100

建物の容積を制限することによって、収容人口を規制し、交通手段の確保や道路・公園・上下水道などの整備を計画的・効率的に行います。

容積率も建ぺい率と同じで用途地域によって異なります。また、都市計画区域かつ準都市計画区域以外では、原則として容積率の制限はありません。

建ぺい率と違うところは、容積率は前面道路との関係において規制を受ける場合があります。建築物の敷地の前面道路の幅員が12m未満である場合は、

住居系の用途地域 4/10(特定行政庁が指定した区域は 6/10)

住居系以外の用途地域 6/10(特定行政庁が指定した区域は 4/10 または 8/10)

と前面道路の幅員のメートル数値を乗じた数値を計算する必要があります。

 

建ぺい率と容積率をオーバーしている物件のメリット・デメリット

中古物件の場合、建ぺい率と容積率の制限を満たしていない物件が売りに出ていることがあります。

建築当時の法令には適合していたものの、法改正等があり、現行の法令に適合しなくなってしまった場合や、新築当初は制限を満たしていたが、後から無許可で増改築をしている場合などです。

このような既存不適格の建物が売りに出ている場合のメリットとデメリットを解説していきます。

建ぺい率と容積率をオーバーしている物件のメリット

メリットとして挙げられるのは

①価格が安くなっている

②建築面積が広い

一般的な物件は面積が広いほど価格が高くなる傾向ですが、建ぺい率と容積率オーバーの物件の場合、広い建物面積の割に、物件価格が安いといったことが多くあります。

デメリットを承知の上で、それでも良いという方には魅力的かもしれません。

建ぺい率と容積率をオーバーしている物件のデメリット

建ぺい率と容積率をオーバーした物件を購入すると、以下のようなデメリットがあります。

①建て替えるときには、建築基準法の制限を受けるため建物が小さくしなければならない。

②火災などが発生した場合延焼の可能性が高くなる。

③銀行から住宅ローンを借りられない場合がある。

④売却時に売りにくく価格がかなり下がることが多い

⑤周辺に住んでいる人とトラブルになる可能性がある。

⑥是正命令や勧告などをされる可能性もある

もちろん、こういった建ぺい率と容積率をオーバーした物件を買ってはいけないといった法律はないため、購入すること自体に問題はありませんが、デメリットがたくさんあるということをしっかりと理解しておく必要があります。

まとめ

私たちは、土地や物件を購入する際に価格や広さなどに目が行きがちですが、容積率や建ぺい率などの基礎知識を知らずに購入すると、自分の思い描いた住宅の建設が難しくなってしまう可能性もあります。

また、建築基準法による制限は、その土地によってさまざまですので、建蔽率と容積率の制限クリアだけでは必ず希望の建物を実現できるとは限りません。

ご自身で今回解説した建ぺい率と容積率についてだけでも読んでいただければ少しでもそういったトラブルを防ぐことができるかと思います。

しかし、不動産の購入にはたくさんの専門用語や、知識が出てきてもちろんすべてえ理解しておくことは難しいかとおもいますので、必ず信頼できる不動産会社や専門家に相談することをお勧めします。

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