2023.02.20
リノベーション

ペットのためのリノベーション。快適に暮らすための工夫10選

最近では、ペットを室内で飼う方も増えてきました。
飼い主はペットが過ごしやすい環境を整えて上げたいとお考えのことでしょう。
人間なら気にならないことも、犬や猫にとっては大きな問題になることもあります。

人間もペットも、心地よく過ごせる住まいが一番です。
ペットと共に過ごすためのリノベーションのコツをご紹介します。

ペットのためのリノベーションとは

人間が住みやすい家が、ペットにとっても過ごしやすいとは限りません。
体の大きさや作りが全く異なるため、ちょっとしたことでも体に大きな負担がかかったり、ケガをしてしまうリスクが付きまといます。
人間なら自分でも対策できるでしょうが、ペットはそうはいきません。

また、いくら大事なペットとは言っても、においや鋭い爪による傷は気になるものです。
鳴き声のように、近隣に迷惑をかけてしまうこともあります。

人間・ペット、双方が快適に暮らしていくためには、相応の工夫が必要です。
既存の住宅はペットが暮らすことを想定していないことが多いので、ペットを飼っている方・これから飼う予定の方にとってペットのためのリノベーションはとても重要です。

人間もペットも、快適に暮らすための工夫10選

なんと言っても大事なのは、ケガのリスクや体への負担を減らし、ペットが安全で健康に過ごせるようにすることです。

 

《段差をなくしてバリアフリー化》

ごくわずかな段差でも、小さな犬や猫にとってつまずいてしまうほど大きな段差になりかねません。ペットは室内を動き回るため、できるだけ家全体で段差をなくし、床をフラットにしておきましょう。

 

《床材も愛犬・愛猫対応タイプに》

一般的なフローリングは、本来なら屋外で暮らしている犬や猫の足にとっては固く、滑りやすいものです。踏ん張りが効かず転びやすくなったり、関節を痛める原因になることも考えられます。
また、排泄物や水分、食べこぼしなど、床材の傷みの原因になるものもたくさんあります。

床材は、柔らかく滑りにくいものを選びましょう。ペット対応フローリングも各社から発売されていますし、汚れの心配があまりないのであれば、無垢材でも表面にコーティングがされている樹種を選ぶのも良いでしょう。

 

《手入れのしやすいクロス、珪藻土やエコカラットで脱臭・調湿効果》

ペットのにおいは飼っている人にとっても気になるものです。トイレを室内に置くことも多いでしょうから、排泄物のニオイ対策も必要です。

壁紙を、抗菌・消臭効果のあるペット対応クロスにしたり、珪藻土やエコカラットなど脱臭効果のある建材を使うのが効果的です。
珪藻土やエコカラットは、調湿効果もあるので、人間にとっても快適な空間になります。

また、クロスは、かじったり爪を立てたりするのですぐに傷みがちです。
ペット対応のクロスの中には、ひっかき傷に強いタイプもありますし、思い切って腰壁をつくってしまうのも良いでしょう。

 

《ゾーニングで危険を遠ざけよう》

火やお湯、刃物を扱うキッチンのように、家の中にはペットにとって危険な空間もあります。玄関から飛び出してしまうと、ペットが迷子になってしまったり、事故にあうリスクも高まりますし、ご近所に迷惑をかけてしまうかもしれません。

柵やガードを設けるなど、ペットを危険な部分に侵入させない、遠ざけるゾーニングを考えましょう。戸建てなら、門扉を設置するのも飛び出し防止には有効です。

アレルギーを持つ家族がいる場合も、ペットと家族の生活空間を分離することで安心して生活できるようになります。

 

《玄関に手洗い・足洗い場を設ける》

玄関などに洗い場となるスペースをつくっておくと、散歩の後、室内に上げる前に体をきれいにでき、とても便利です。最近ではペット用の立水栓なども販売されていますが、抱っこできるような小型犬なら、通常の洗面ボウルでもいいかもしれません。

また、外で遊んだ子供が帰宅してすぐ手を洗えるなど、人間の生活にとってもあると便利な設備です。

 

《ペットのお風呂になる洗面台》

ペットの体を洗うのはなかなか大変です。お風呂を使う方も多いでしょうが、立ったりかがんだりを繰り返すので、体に大きな負担がかかります。

小型犬や猫を飼っているのなら、洗面台に大型の洗面ボウルや、シャワーを設置して、立ったままシャンプーができるようにすると便利です。
また、抜けたペットの体毛が排水口にたまりやすいので、排水口は水流だけでごみが集まるものなど、清掃性が高いタイプがベターです。

 

《リードフック》

愛犬と散歩に出かけるとき、飼い主の皆様も身支度が必要。靴を履いたり、荷物を持つときなど、一時的にリードをつないでおけるリードフックがあると便利です。

リードフックは高くても数千円で手に入り、取付けも簡単なので、ぜひ設置をおすすめしたいアイテムです。

 

《ペット用品をたっぷり収納できる玄関土間》

ペットを飼うと多種多様なグッズが必要になり、その置き場に困っている方も多いのではないでしょうか。汚れやすいものやかさばるものは、室内に置きたくないですよね。

そんな時は、玄関土間を収納として活用しましょう。リードや雨具など、外へ散歩するときにも玄関収納が活躍するでしょう。
自転車やアウトドアグッズをしまうのにも大変便利ですし、流しや洗い場を設ければ、トイレの掃除も楽になります。

 

ペットと楽しく暮らす仕掛け

安全や利便性だけでなく、ペットが楽しく快適に過ごせるかどうかも気を配りたいポイントです。

 

《出入り自由なペットドア》

https://www.lixil.co.jp/ouchijikan/article_livingroom_bedroom05.htm

犬や猫は、自分でドアを開けることができません。
飼い主がいつもいるリビングには、自由に出入りさせてあげたいですが、冷暖房の効きなどを考えるとドア・扉を開けっぱなしにするのも避けたいところです。

ドアの下にペットが通れるよう小さな扉がついているドアなら、ドアを閉めていてもペットの出入りは自由です。
庭やベランダにつながるドアの場合は、虫が入らないようすぐに閉まるタイプを使いましょう。

 

《キャットウォークで遊び場を》

https://www.lixil.co.jp/ouchijikan/article_livingroom_bedroom05.htm

高いところが好きな猫のためには、キャットウォークをつくってあげましょう。

猫は、室内で飼う方が圧倒的に多く、寿命も室内飼いの方が長いと言われています。
とはいえ、室内だとどうしても運動不足になったり、動き回れないことでフラストレーションをためてしまうことも。
猫は上下の動きを好むそうなので、壁や天井に登れるようにしてあげると喜んでくれるはずです。

ペットリノベーションでの注意点

今お住まいの家、あるいはこれから購入する住宅を、ペットのためにリノベーションしようとお考えの方は、次の点にも注意してください。

 

《「ペット可」物件かどうか》

マンションでは、管理規約でペットを飼っても良いか決められています。
近年は、ペット可のマンションも増えていますが、飼育をNGとしているマンションもまだたくさん存在しています。
また、ペットを飼うこと自体は許可していても、飼育できる種類や体の大きさ、数を制限していることもあります。

これからマンションを購入する方で、ペットと一緒に暮らしたいとお考えの場合は、事前に管理規約を見せてもらったり、管理組合や不動産会社に問い合わせておきましょう。

 

《ペットにとって工事はストレス》

リノベーションの工事中は、工事業者など見知らぬ人が出入りしますし、大きな音も出たりします。人間でも何かと気になるものですが、ペットにとっては非常に大きなストレスがかかる環境です。
間取り変更やバリアフリー化といった大規模な工事となると、解体が必要になります。施工中のお宅に住み続けるのは困難になりますので、飼い主さんも一緒に仮住まいに移ることをおすすめします。

部分的なリフォームで住みながら工事を行う場合でも、工事をしない部屋に離しておく、ペットホテルや知り合いに預けるなど、ペットが安らかに過ごせるようにしてあげてください。

 

ペットとの暮らしをより豊かなものにしたい方は、ぜひご相談ください。

 

 

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