マンション選びで意外と重要なのが、床の構法です。
なぜなら、リノベーションをする際に出来る出来ない問題がいろいろあるからです。
マンションの床構法には二重床と直床の二種類ありますが、違いがわからないという人も多いと思います。
購入される前に知っておくとおかないとでは今後の住み心地が大きく変わってくるため、今回は二重床と直床の違いやメリット・デメリットについてご紹介していきます。
マンションの二重床と直床の違い
・二重床(置き床工法)
その名の通り床の構造が二重になっており、コンクリートスラブの上に、床材を支持するためのボルトを立てて、その上に下地やフローリングなどを施工します。
もともとは床下にできた空間に給排水やガスの配管、電気の配線などを通すためのスペースとして考えられた工法で、2000年に「住宅の品質確保の促進等に関する法律」が施行されたことにより2000年以降に建てられたマンションでは多く採用されています。
・直床
コンクリートスラブの上に、直接フローリングなどの床材を張る構法を直床といいます。
2000年以前に建てられたマンションに多くみられ、水回りだけスラブを高くするか低くして配管を通してあることが多いです。マンションに段差が多いのはこれが理由です。
リノベーションで水回りの位置を移動させたい時、直床のままでは間取り変更や水回りの移動が難しくなります。
二重床のメリット・デメリット
メリット
◇間取り変更がしやすい
昔に建てられたマンションではなかなかできなかった、リノベーションでキッチン、浴室など水まわりの位置を変えることができます。
電気の配線を増やしたり、インターネットの回線を希望の部屋に引きたい場合も、二重床なら対応しやすくなります。
◇配管のメンテナンスがしやすい
二重床の空間に給水管やガス管などを設置することができますが、配管の劣化により水漏れなどの重大なトラブルを引き起こす可能性があります。
点検口を設置しておけば簡単に点検できますし、交換する際も最小限の床を解体するだけ済みます。
◇上下階に伝わる音を軽減
下の階に迷惑をかけていないか心配という方も多いのではないでしょうか。
床から伝わる音には、重量床衝撃(音床の上で飛び跳ねたり、椅子やテーブルを引いた時に出る音)と軽量床衝撃音(食器類を落とした時に出る音)と2つがあります。
二重床にすることで、空気層が音を吸収し、また支持ボルトの根本には、振動がスラブに伝わるのを防ぐための防降ゴムが取り付けられており一定の遮音効果が期待できます。
デメリット
◇天井が低くなる
二重床は土台よりも床を高くしているため、その分だけ天井が低くなります。
もともと直床だった物件を二重床にする場合には、キッチンのレンジフードの高さなどに影響することもあるので、天井の高さに注意したほうがよいでしょう。
◇コストがかかる
支持ボルトや下地材などが必要になり、作業工程も増えるため、直床に比べるとコストが高くなります。
◇すべての音を軽減できるわけではない
重量床衝撃音は、分厚いスラブ床ほど伝わりにくいですが、空気を経由してより広い範囲に拡散しスラブに伝わると、下に音が響いてしまうことがあります。
これを太鼓の一方を叩いた時に、もう片方も振動することにたとえ、太鼓現象といい、二重床特有の問題となっています。
直床のメリット・デメリット
メリット
◇コストを抑えることができる
二重床に比べると、必要な建材や作業工程を省けるため、建築コストを抑えられます。
近年建築資材の高騰が止まらず物件価格を抑えるために直床構造を採用するのも増えてきているようです。
◇天井を高くできる
床下に空間がないため、床を上げる必要がなく天井高は十分に確保できます。天井が高いと空間が広くなり、開放感がアップするでしょう。
デメリット
◇水回りの移動が難しい
直床の配管は、床スラブを低くして空間を確保しているケースが多いです。
また、スラブ自体に配管を埋め込んでいる場合もあるため配管の位置を変えるリノベーションは制限がかかることもあります。しかし、床に段差ができてしまいますが、直床でも水回りの移動ができる場合もあります。
◇床が柔らかく感じる
直床だからといってダイレクトに音が響くわけではありませんが、畳やカーペットに比べると、フローリングは音が伝わりやすいく、最近では緩衝材などで軽減させられます。
しかし緩衝材により床のフカフカした踏み心地が慣れづ気になるといわれる方もいらっしゃいます。
二重床と直床の見分け方
二重床の物件がいいけど、不動産会社が公開する物件情報に、二重床であることが記載されていることはほとんどありません。そのため内見時で判断する必要がありますがどう判断したらよいのでしょうか。
1.ランダ側の掃き出し窓をチェック
窓枠が床と同じくらいの物件は二重床になっていることが多いです。直床の場合は窓枠が床から10cm以上高くなる傾向にあります。
2.カーペット床やフカフカしたフローリングではないか
もともとカーペットや床がフワフワしている場合は直床の可能性が高いです。
3.洗面やトイレは床が他より高くないか
水回りは配管スペースが必要になるため、床下に空間があります。他の部屋と比べて水回り部分だけ10センチから15センチ程度上がっている場合には、下がっている部分が直床と言えます。
さいごに
今回は二重床と直床についでご紹介してきました。間取り変更を行うリノベーションに向いているのは二重床ですが、直床のメリット・デメリットを知った上でどちらがいいかよく検討してください。
今後のマンション選びの際には床の構造についても注目してみてくださいね。
miyabiでは物件探しからのリノベーションまで行っておりますので何がございましたらいつでもご相談下さいね。
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