マンションを購入して住んでいる方の中には大規模修繕工事とはそもそも何をするのかわからない方も多いのではないでしょうか。今回の記事では大規模修繕工事とは具体的に何をするのか解説します。
大規模修繕工事は、マンションの資産性や居住性を左右する重要なイベントです。
適切なタイミングで、適切な工事を行うためにも、大規模修繕工事本来の目的や内容をきちんと把握しておくことがとても重要になってきます。今回は、大規模修繕工事とはどういった工事なのか、内容や期間、費用の目安なども踏まえて解説していきますので是非、参考にしてみてください。
大規模修繕工事とは?
大規模修繕工事とは、築年数の経過などで訪れる建物の老朽化や劣化を防ぐために行う工事のことです。
マンションの大規模修繕は、国土交通省の定義で、大規模修繕工事~マンションの快適な居住環境を確保し、資産価値を維持するために行う修繕工事や、必要に応じて建物及び設備の性能向上を図るために行う改修工事のうち、工事内容が大規模、工事費が高額、工事期間が長期間にわたるもの等とされています。
引用:https://www.mlit.go.jp/common/000028135.pdf
分譲マンションの場合、修繕計画は管理組合が主導することになります。その計画の中でも、12~15年間隔で実施される、足場を掛けるような大掛かりな工事を大規模修繕工事と呼びます。
マンションで主にに使われているコンクリートは劣化に弱いため、老朽化を防ぐために定期的な大規模修繕工事が必要です。さらにコンクリートを用いた建物は内部に鉄骨も採用されているため、これらが錆びてしまうと強度が脆弱になります。状況によっては外部から空気や水が浸透することで、劣化が進行してしまいます。それらを防ぐのが大規模修繕工事の目的です。物件の異常も早期発見・早期工事をすることでもともとの機能を損なわずに済みます。
大規模修繕工事にかかる費用
大規模修繕工事にいくらかかるのかは、対象となる物件により大きく異なります。総戸数100戸以上の大規模マンションの場合は1億5000万円~2億円ほど、総戸数50戸以下の小規模マンションの場合は3000万円~4000万円ほどが一般的です。
このようにみると小規模マンションのほうが安くお得に見えるかもせれませんが1戸当たりで考えると「小規模マンションだから負担額が少ない」とはいいきれません。工事費用のおおまかな目安として、戸あたり130~150万円とも言われていますが、これはあくまでも目安であり、マンションの規模や工事の内容によっても異なります。
分譲マンションの場合、修繕計画は管理組合が主導することになります。一般的には管理組合が「修繕積立金」として、各組合員(=区分所有者)から毎月徴収して積み立てており、大規模修繕工事の費用もここから捻出されます。
大規模修繕工事のスケジュール
大規模修繕工事をしよう!となってもすぐに工事が始まるわけではありません。
大体工事の2年前から準備が始まります。
準備期間
まずは管理組合の中で工事を実施するにあたり修繕委員会を設立します。理事会ももちろん参加しますが、通常の業務もあるため別で修繕委員会を発足するのが一般的です。
その次に、コンサルティング会社・施工会社の選定をしていきます。専門のコンサルティング会社へ依頼し、施工会社の選定や、大規模修繕工事を進める手伝いをしてくれます。委託すればスムーズに大規模修繕工事を進めることができます。このコンサルティング会社が施工会社を選定してくれる場合もあれば、組合で施工会社を選び見積を取って選定していく方法もあります。
その後、施工会社が決まり、工事の内容や期間などの概要がある程度決まったら、居住者向けに住民説明会を開きます。大規模修繕を成功させるためには、マンションで暮らす方々の理解と協力が不可欠です。計画を主導する理事会や修繕委員会は、工事のパートナーの選定、建物診断の実施、計画の策定などの準備を進めると同時に、住人に向けた説明会や丁寧な広報活動も行っていく必要があります。
ここまでで大体1年から2年ほどの期間をかけて計画していくことがほとんどです。
工事期間
工事の実施期間は工事内容やマンションの規模にもよりますが、大体3か月~1年程度が一般的です。着工後は建物周囲には足場が建ち、作業員や車両などが頻繁に出入りをします。洗濯物干しや窓開け、バルコニーの使用などに制限がかかることもあります。
駐車場が使えなくなってしまう場合などはほかの駐車場所を探さなくてはならないこともありますが、そういったことも対応してくれるコンサルティング会社もあります。
大規模修繕工事の工事内容
具体的にどんな内容の工事をしていくのか解説していきます。
仮設工事
まずは建物の工事を行うために仮設工事をしていきます。足場を組んだり、現場事務所やトイレなど設置していきます。仮設工事をすることで安全に品質を確保して工事することができるため、とても重要です。
下地補修工事
工事をする上で必要なのが下地補修工事です。躯体部分に生じたひび割れなどを補修します。下地の状況が悪いと大規模修繕工事をしてもすぐにひび割れなどをおこしてしまったり、ほかの工事に影響があったり、物件そのものの寿命が短くなってしまうなどするので、とても重要な工事の一つです。
タイル補修工事
マンションの外壁で多く使われているタイルは、雨風や、気温の変化の影響を受けて劣化していきます。劣化するとタイルが浮いてきたり、はがれたり、はがれたものが落下する可能性もあり、補修が必用になります。
建物の耐久性はもちろんですが、安全性のためにも重要な補修工事となります。
シーリング工事
シーリングとはゴムのようなもので、それを誓って、芸壁や窓のサッシなどの取合い部分に使うことで、雨水の侵入を防ぐ効果があります。さらにシーリングには伸縮性があるため外壁をひび割れなどから守ってくれる効果もあります。
しかし、シーリングも紫外線の影響を受けてひび割れたり、外壁とシーリングの間に溝ができてしまった利するため定期的な補修が必用になります。
外壁の塗装工事
塗装工事は景観を保つために大切な工程です。
塗装を適切に行うことで、コンクリートの腐食を防ぎ、躯体の劣化を遅らせる目的もあります。防水の役割も担っている外壁塗装工事は、大規模修繕工事に欠かせない工事の一つです。見た目はもちろんですが、塗料には遮熱性のあるものや、防水性、防カビ性に優れたものなどがありますので、どんな仕上げ材にするかも検討する必要があります。
鉄部の塗装工事
鉄製の箇所を新たに塗装する工事です。例えば鉄骨の外階段や、手すり、メーターボックス、駐車場、玄関の扉などあらゆる個所に鉄が使われています。塗装がはがれてしまうと、鉄の部分が空気に触れることでさびてしまいます。見た目が悪くなることはもちろんですが、耐久性も落ちてしまうため、新たに塗装する必要があります。
防水工事
建物の劣化が進行するのを抑えるためには、雨などの水分がコンクリート内部へ侵入するのを防止することが重要です。防水工事では、屋上や外階段、バルコニーなど風雨にさらされている床面を中心に防水処理を行います。
まとめ
大規模修繕工事はマンションの価値を下げないことはもちろん、安全に暮らすためにもとても重要な工事です、建物はどうしても時間とともに劣化してしまうため、10年~12年の周期で大規模修繕工事を行うことをお勧めします。
工事がどのくらい必用なのか、また住人の人の理解など工事に至るまで様々な準備が必用ですので、お住まいのマンションの状況を一度確認してみてもよいかもしれません。
これからマンションを購入されるかたは、大規模修繕計画など購入前に確認し、しっかりと計画されているかなど注意しましょう。
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