2025.11.20

リノベーションでできること・できないことを徹底解説!

中古物件を購入してリノベーションする方が増えています。新築に比べてコストを抑えられ、自分好みの空間を作れることが魅力ですが、実際にはどこまで自由に変更できるのでしょうか。今回は、私たちが多くのリノベーション事例を手がけてきた経験から、実現可能なことと構造上・法律上の制約について解説します。

リノベーションでできること

間取りの変更

室内の間取りは、構造に問題がなければ比較的自由に変更できます。例えば、小さな部屋をいくつも持つ間取りから、広々としたワンルームのような開放的な空間に変えることも実現可能です。

特にマンションの場合、壁式構造でなければ、室内の壁の多くは撤去できるケースがあります。リビングとダイニング、キッチンを一体化させたり、子ども部屋を広い書斎に変えたりと、ライフスタイルに合わせた空間づくりをご提案できます。

ただし、後述する「できないこと」でも触れますが、構造上重要な壁や柱は残す必要があります。現地調査で構造を確認した上で、最適なプランをご提案させていただきます。

水回りの移動・変更

キッチンやお風呂、トイレなどの水回り設備も、条件が整えば移動や変更が可能です。例えば、暗かったキッチンを窓際に移動して明るくしたり、古い和式トイレを洋式に変えたりといった工事を行っています。

ただし、水回りの移動には配管の工事が必要です。マンションの場合は特に、排水の勾配を確保する必要があるため、移動できる範囲に制限が出る場合もあります。また、共用部分の配管に影響する工事は管理組合の承認が必要になります。事前の現地調査と管理規約の確認が重要です。

内装・設備のグレードアップ

床材や壁紙、照明器具、建具などは比較的自由に選んでいただけます。無垢材のフローリングに変えたり、タイルや珪藻土などの素材を使ったり、お客様の好みやこだわりを反映させることができます。

また、断熱性能を高めるために窓を二重窓にしたり、壁に断熱材を追加したりする工事も行っています。古い物件を現代の快適な住環境に近づけることが可能です。

収納スペースの増設

壁面に造作の収納棚を作ったり、デッドスペースを活用してクローゼットを増やしたりすることも、リノベーションの魅力の一つです。既製品の家具では難しい、空間にぴったり合った収納をご提案できます。

リノベーションでできないこと・制約があること

構造上重要な部分の変更

建物の安全性を支える構造部分は、基本的に変更できません。

マンションの場合

柱や梁(はり)などの構造躯体は撤去や移動ができません

壁式構造のマンションでは、室内の壁の多くが構造壁となっているため、撤去できない壁が多くなります

バルコニーは共用部分にあたるため、勝手に改造することはできません

戸建ての場合

建物を支える柱や筋交い(耐力壁)は残す必要があります

基礎部分の変更も困難です

これらの部分を変更したい場合は、構造計算をした上で可能かどうか判断する必要があります。私たちは建築士と連携しながら、安全性を確保した上でできる限りご要望に沿ったプランをご提案しています。

専有部分と共用部分の区別(マンション)

マンションの場合、自分の所有する「専有部分」と、住民全員で共有する「共用部分」が明確に分かれています。

一般的に共用部分とされるもの:

玄関ドアの外側(内側は専有部分の場合が多い)

バルコニーやベランダ

窓ガラスやサッシ

配管の一部

エントランスや廊下などの共有スペース

共用部分は管理組合の承認なしに勝手に変更することはできません。また、専有部分の工事でも、共用部分に影響を与える可能性がある場合は、管理組合への届け出や承認が必要です。私たちは管理規約の確認から管理組合への申請サポートまで、一貫してお手伝いしています。

床の遮音性能(マンション)

マンションでは、下の階への騒音を防ぐため、床の遮音等級(L値)が管理規約で定められています。フローリングに変更する場合、この基準を満たす必要があります。

例えば、無垢材のフローリングを使いたい場合でも、遮音性能を満たす工法を取る必要があるため、コストが上がったり、床の高さが変わったりする場合があります。私たちは遮音性能を確保しながら、お客様のご希望に近い仕上がりを実現する方法をご提案しています。

天井の高さの制限

天井を高くしたいというご要望をいただくことがありますが、マンションの場合は構造上の制約があり、大幅に天井を高くすることは難しいケースが多いです。戸建てでも屋根の形状によって限界があります。

逆に、床を下げて天井を高く見せる方法もありますが、配管の問題や隣接する部屋との段差が生じるなど、別の課題が出てくることもあります。現地の状況を確認した上で、実現可能な範囲でのご提案をさせていただきます。

電気容量の制限

古い物件の場合、電気容量(アンペア数)が現代の生活に比べて少ない場合があります。IHクッキングヒーターや食洗機、エアコンなど、電化製品を多く使いたい場合は、電気容量を増やす必要があります。

しかし、マンションの場合は建物全体の電気容量に限りがあるため、希望通りに増やせないケースもあります。事前に管理組合や電力会社への確認が必要です。

用途地域や建築基準法による制限(戸建て)

戸建ての場合、増築を伴うリノベーションでは、建築基準法や用途地域の制限を受けます。

建ぺい率や容積率の制限により、増築できる面積に上限がある

高さ制限により、希望する高さまで建てられない場合がある

防火地域などの指定により、使える材料に制限がある

また、築年数が古い建物の場合、現在の建築基準法に適合していない「既存不適格建築物」であることもあります。この場合、大規模な改修を行うと、現行法に適合させる必要が出てくることがあります。私たちは法規制を確認しながら、適切な手続きを踏んで工事を進めています。

リノベーションを検討する際のポイント

事前の調査が重要

リノベーションを始める前に、建物の構造や現状を十分に調査することが重要です。特にマンションの場合は、管理規約を確認し、どのような工事が可能か、届け出や承認が必要かを把握しておく必要があります。私たちは現地調査と管理規約の確認を丁寧に行い、お客様にとって最適なプランをご提案しています。

専門家との連携

構造的な変更や大規模な工事を行う場合は、建築士との連携が不可欠です。素人判断で進めてしまうと、後から問題が発覚したり、管理組合とトラブルになったりする可能性があります。私たちは建築士や各種専門業者と連携しながら、安全で確実な工事を実現しています。

予算とのバランス

技術的に「できること」であっても、コストが予想以上にかかる場合があります。私たちはお客様のご予算とご要望をお聞きした上で、優先順位をつけて、本当に必要な部分にお金をかけるプランをご提案しています。

まとめ

リノベーションは、中古物件を自分らしい空間に生まれ変わらせることができる魅力的な選択肢です。間取りの変更や内装のグレードアップなど、実現できることは多くあります。

しかし、構造上の制約や法律、管理規約などにより、すべてが自由にできるわけではありません。特にマンションの場合は、共用部分と専有部分の区別や、管理規約の確認が重要になります。

私たちは、「何ができて、何ができないのか」を現地調査と各種確認を通じて明確にし、お客様のご要望をできる限り実現するためのプランをご提案しています。制約がある中でも、創意工夫によって理想に近い住まいを実現することは可能です。

リノベーションをご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。建物の状況を確認させていただいた上で、できることとできないことを丁寧にご説明し、お客様にとって最適なプランを一緒に考えさせていただきます。

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