2021.11.25
不動産

リノベーションに向いている不動産物件とは??

近年少しずつ人気を高めてきたリノベーション。
リノベーションには、物件がつきものですが、リノベーションに向いてる物件とそうでない物件があります。

今回は、マンション・戸建てそれぞれに不動産物件のポイントをご紹介します。

物件探しで悩まれている方は是非参考にしてみてください!

人気の広がるリノベーション

かつては”マイホームと言えば新築”という考え方がありましたが、最近では、中古物件を購入してリノベーションするという選択肢を選ばれる方も少しずつ増えてきています。

リノベーションのメリットと言えば、新築よりも安価に自分らしい暮らしを表現できること。
こだわりを実現するためには、素材の変更や間取りの見直しなど、大規模な工事が必要となる場合もあります。

そのため、どんな物件でも自由にリノベーションできるというわけではありません。
リノベーションは建て替えと異なり、建物の躯体そのものには手を加えられない為、どうしても内容に制限があるのです。

リノベーションで理想の住まいを手に入れるためにも、不動産物件を吟味することが何よりも大切と言えます。

リノベーションに向いている不動産物件 マンション編

まずは、中古マンションで確認すべきポイントについてご紹介していきます。

耐震基準を確認しよう
リノベーションでは、建物の躯体そのものに手を加えることはできません。よってマンション自体の耐震性をリノベーションによって大幅に強化するというのは難しいと言えます。

物件を検討する際には、マンションが一定の耐震基準を満たしているか、必ずチェックしておきましょう。

マンションの耐震について押さえておきたいのが、”新耐震基準”を満たしているかどうかです。
新耐震基準は、1981年6月1日以降の建築確認で適用されている基準であり、震度6強~7程度でも倒壊しないレベルの耐震性が求められています。

1981年5月以前に建築確認を受けている不動産物件の場合には、過去に耐震診断や耐震補強が行われているか、確認するといいでしょう。

リノベーション向きの建物構造
マンションの建物構造は、大きく分けて「ラーメン構造」「壁式構造」の2種類があります。特徴を簡単にまとめると次の通りです。

ラーメン構造:柱と梁を繋ぎ合わせた枠(ドイツ語で「ラーメン」)によって、建物を
支える構造。中高層のマンションを中心に多く用いられ、室内に柱や梁が
張り出しているのが特徴。

壁式構造:床・壁・天井といった面で建物を支える構造。重量があるため、主に5階
までの団地や低層マンションで見られる。室内に凹凸が少ないのが特徴。

リノベーションにあたって注意したいのが、壁式構造の物件です。壁式構造の場合、「耐力壁」と呼ばれる建物を支える壁が存在しており、自由に壁を抜いたり窓を開けたりすることはできません。そのため、間取り変更は大幅に制限を受ける可能性があるのです。

リノベーションに向いている不動産物件 戸建て編

続いては、中古戸建てについて、リノベーションに向いている物件のポイントをご紹介します。

2000年基準を満たしているか
マンションでは、”新耐震基準”を満たしているかがポイントとお話しましたが、戸建ての場合は”2000年基準”を満たしているか確認しておきましょう。

”2000年基準”は”新・新耐震基準”とも言われ、1995年の阪神淡路大震災で木造住宅が甚大な被害が発生したことを受け、2000年に改正された耐震基準です。
特に木造住宅に関する規定が大幅に強化されているのが特徴。

マンションは新耐震基準、木造住宅は2000年基準、とおぼえておきましょう。

リノベーション向きの建物構造
マンションと同様、戸建にもリノベーションに向いている構造とそうでない構造が存在します。ここでは、日本でメジャーな木造住宅について見ていきましょう。

●木造軸組工法(在来工法) :柱・梁・筋交いを用い、線で建物を支える工法。

●2×4(ツーバイフォー)工法 :2インチ×4インチの角材と木製パネルで作ったパネルを組み合わせて、面で建物を支える工法。

2つを比較すると、マンションと似た構図になっていることがわかりますね。在来工法は線で建物を支えているので、間取りを比較的自由に変更できます。一方、2×4工法は壁が建物を支える役割を担っていることが多く、間取り変更に制限があるのです。

敷地についても要注意
敷地の状況を考える必要があるというのは、戸建ならではのポイントです。

敷地の制限として代表的なのが、建ぺい率・容積率や斜線制限。
既存の間取りをそのまま利用するのであれば問題ありませんが、増築や屋根の形状変更などを予定している場合、内容が大きく制限される可能性があるので要注意です。

また、再建築不可物件も気をつけたいところ。
リノベーションはできても、将来的に建て替えることができません。
住宅ローンが組みにくいという問題もあるので、購入の際には十分検討するのがおすすめです。

まとめ

中古物件を買えば、どんな物件でも自由にリノベーションできるというわけではありません。
リノベーションに向いている物件を探す際には、不動産物件屋さんの担当者だけでなく、リノベーション工事の経験も豊富な設計会社に相談することも良いでしょう。

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