2022.08.11
不動産

中古マンションの仲介手数料について「手数料無料」の謎

中古マンションを購入する際にかかるお金は、物件価格だけではありません。
中古マンションを購入する際、各種手数料や登記費用などの諸費用がかかります。主に、物件を紹介してくれた不動産会社に支払う仲介手数料やローンを組んだ融資先への手数料などです。

こうした諸費用の中でも、大きな比重を占めるのが仲介手数料です。
しかし、いくら支払うのかそもそも仲介手数料とは何か、詳しく知らないという方も多いのではないでしょうか。

また最近では、「手数料無料」を謳っている不動産会社もあります。
なぜ無料にできるのか、無料の会社に仲介を依頼しても大丈夫なのか…

今回は知っているようで意外と詳しくは知られていない『仲介手数料』について詳しく解説します!

仲介手数料とは?

仲介手数料とは、不動産売買や賃貸の際に、不動産会社に対して支払う報酬のことをいいます。
中古マンションを購入する際には通常は不動産会社を通じて、物件探し・契約・引き渡しなどの手続きを行います。

例えば、不動産会社Aの仲介で不動産を売買した場合、売主はA社に仲介手数料を支払います。
同様に、不動産会社のBの仲介で不動産を購入した場合、売主はB社に仲介手数料を支払います。

これは、売主と買主にそれぞれ別の会社がつき、2社間で価格交渉や契約・決済の手続きを進めていく方法です。

 

一方、1社の不動産貸家が売買と購入の両方を仲介する場合もあります。
この場合は、不動産会社は売主・買主の双方から仲介手数料を受け取ることになります。両手取引といいます。

仲介手数料の計算方法と法定上限額

仲介手数料は、宅地建物取引業法46条によって上限額が決まっています。

仲介手数料の法定上限額
仲介手数料=物件価格×3%+6万円(+消費税)

例えば、物件価格が1,000万円の場合、1,000万円×3%+6万円=36万円
この金額は税抜きのため、消費税が入り、36万円+消費税10%=39万6000円となります。

物件の価格によっては、仲介手数料だけで100万円以上かかる場合があります。
ただし、この金額があくまでも上限額です。

上限額をオーバーすれば違法ですが、オーバーさえしなければ金額はいくらでも問題ありません。
たとえば、3,000万円の物件を購入した場合、仲介手数料は105万6,000円以下であればいいので、双方が納得していれば50万円でも0円でも構わないのです。

「手数料無料」になる場合って?

現状では法定金額どおりに料金を設定している会社と、無料としている会社で二極化しています。

無料にしている会社とは、前述の両手取引を主にしている会社です。
両手取引であれば売主からも仲介手数料が得られるため、買主側の手数料を無料にしても利益は確保できます。

しかし、逆に言えば常に無料とするためには、両手取引を続けることになります。つまり「自社で売却の仲介を引き受けている物件」だけを買主に紹介し続けなくてはいけないのです。

そのため自社で売却を仲介している物件について、他社経由の買主から問い合わせや内覧希望があった場合でも応じないというケースもあり、問題視されたことがありました。
そういった囲い込みは、買主にとっては本当に自分にマッチする物件に出会えないリスクがあり、売主にとっては物件を紹介してもらえる機会が減ってしまいます。

こんな請求は違法です

仲介手数料は成功報酬として支払うものです。たとえ不動産売買契約を結んでも、実際に引き渡しが成立しなければ支払う必要はありません。
中には仲介手数料無料を謳っていながら、じつは別の名目で法定の手数料以上の金額で請求している会社も…

買主または売主が不動産会社に支払う料金は、基本的に仲介手数料だけです。
法定以上の手数料を請求するのは法律違法です。
もし別の名目で高額な料金を請求してくる会社があれば、取引を考え直すことをおすすめします。

miyabiでも不動産の購入からサポートします。ご相談下さいませ。

 

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