2023.07.10
リノベーション

土間収納の広さ、どう決める?通路幅や動線から考える

土間はフレキシブルな空間として、リノベーションの際に取り入れる方も増えてきました。その際、どの程度の広さを設ければいいのか迷う方も多いでしょう。特に初めての土間の設置は、今まで経験したことのない空間で、戸惑うことも多いかもしれません。狭い玄関に慣れている方にとっては、玄関横に土間を設けることで急に玄関が広くなった喜びとともに、何に使えばいいのか途方に暮れるという声も聞きます。

土間は自由度の高い空間ですが、使い勝手が悪ければ使われなくなってしまう空間とも言われます。せっかくお金をかけてリノベーションしたのに使うことがなくなるのはもったいないですね。もちろん、土間のリノベーション前に使い方を検討することで、ある程度の対応はできますが、人生に予想外な事柄はつきもの。

そこで今回は、そんな失敗を避けて有効な土間にするには、広さは一体どの程度あればいいのか、具体的に見ていきましょう。

土間の広さを決める前に!どんなものを収納する?

フレキシブルな空間と言われる土間の広さは一概に決めることは出来ませんが、収納を目的とするのであれば、事前に収納するモノをある程度特定することで、必要な広さがある程度把握できます。

土間は土足スペースになることが一般的ですから、靴や衣類の収納のほかに、お部屋に収納できない自転車やベビーカー、アウトドアグッズなども床に直置き収納することができます。また、壁に有孔ボードなどを設置すればフックなどをかけることができるので、衣類や鍵といった小物の収納にも役立つでしょう。ケースによっては、土間に本棚を設けた事例もあります。風通しの良い土間は、開放的であれば湿気がこもらず本が傷まないので本の収納の場所としてもよいかもしれません。

さらに、収納するモノに加えて、取り出したり収納したりするためのある程度の余裕幅も見込んでおきましょう。玄関横に土間収納を設けるのであれば、玄関と一体化させた収納を考えることで、より広々とした空間の活用もできます。

例えば、靴棚や傘立ては玄関に置くより土間に置いた方が出入り動線の邪魔にならず、空間も広く感じられるでしょう。その場合は、土間に扉をあえて設けないことで、より広い空間も演出できます。

他の間取りとの関係で狭いスペースしか取れない場合は、ミラーを設置すると広い土間空間を演出する効果もあります。ミラーは外出前の身だしなみを整えるためにも使用できるので、一石二鳥ですね。

土間収納の広さはどうやって決める?

土間収納を考えるにあたっては、人が通る幅や導線を参考にすると良いでしょう。

人が通るのに必要なスペースは以下になります。リビングにおける導線ですが、歩くスペースということでは参考にできます。

・人が歩くのに必要なスペース

正面を向いて歩く・・・・・・・・60cm

横向きに歩く・・・・・・・・・・45cm

正面を向いて2人がすれ違う・・・110~120cm

・ソファや家具の横を通るのに必要なスペース

低い家具と壁の間を通るとき・・・60cm~

低い家具の間を通るとき・・・・・50cm~

収納物の大きさと、人が通る幅を考慮して土間収納を検討すると良いでしょう。
また、ライフステージの変化に伴い、収納するアイテムも変化します。土間収納はそういう点からもフレキシブルな収納として役立ちますので、すべての収納を決め込む必要はありません。

土間収納計画と同時に必要なのは、居室広さとのバランスです。
土間収納を拡張するということは、居室を狭めることになります。居室の目的を明確にすると、より土間の広さを決めやすくなります。目的は、例えば、「寝室は寝るだけの場所なので狭くても問題ない」「土間で狭くなった居室は書斎にする」「子ども部屋では勉強しないので、個室であれば良い」などです。

見栄えの良くないものを土間に置きたいケースもあります。そのような時は、収納棚とデザインをマッチさせた収納ボックスの利用もおススメです。隠したいものについては計画時にしっかり考えておくと、収納ボックスのサイズが決まります。

匂いや汚れが気になるものはシューズボックスを利用することで、その心配もなくなります。最近はボックスの前面がミラーになっているミラー付きシューズボックスも、解放感を演出できると人気のようです。

これらのインテリアを駆使することで、よりお洒落な土間に仕上がることが期待できますね。

広さの悩みも解決!土間収納におすすめのグッズ

土間収納には、収納用のグッズも欠かせません。ただし、土間収納として使うにしても出来ればお洒落にコーディネートしたいものです。例えば、棚板は国産の杉材も使えますが、少し贅沢な素材を使用することはいかがでしょうか。

収納に使うのはもったいないと思われるかもしれませんが、誰もが使いたい!との思いがあっての土間空間ですから、インテリアのコーディネートは大切と覚えておきましょう。

また、天井や壁にアイアンバーも設置できます。天井に設置すればちょっとした衣類などのハンガー代わりになりますし、壁に設置すれば衣類や傘などをかけることもできます。収納空間だからこそ、これらのグッズを活用してお洒落に仕上げることで、長く使いたいと思わせるようなスペースに仕上げたいものです。

まとめ

土間収納は人気のリフォームですが、その広さを決めるためには、まず収納するモノをある程度決めておくことが大切とおわかりいただけたと思います。

せっかくのリフォームなので、ただ収納するだけでなく、お洒落な収納インテリア等も使って、長く使いたいと思えるような土間空間の仕上げを目指しましょう。

 

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