2022.06.01
リノベーション

戸建てリノベーションで抜けない柱とは?

フルリノベーションの魅力のひとつが間取り変更。小さな部屋が多い昔の住宅を広々としたLDKを中心とした間取りにつくり変えることだってできます。

間取りを大きく変えるとなると、柱や壁を撤去する場合も出てきますが、全ての柱や壁を抜けるわけではありません。

この記事では、リフォーム・リノベーションの時に抜ける柱、抜けない柱の違いを説明していきます。

戸建て住宅には抜ける柱と抜けない柱がある

日本の戸建て住宅で広く使われている木造軸組工法(在来工法)の柱には、構造上重要な役割を担っていて抜くことができないものと、そうではないものが混在しています。

前者をむやみに取り外したり切ったりしてしまうと、強度が損なわれてしまう可能性が高くなります。

抜けない柱

柱は「通し柱」と「管柱」に分けられます。

通し柱は、土台から軒までつながった柱のことです。
柱の中では最も重要で、これを抜いてしまうと耐震性が大幅に低下する恐れがあるため、抜くことは不可能です。
建物の四隅に位置しているものが多いですが、他の位置に通し柱が置かれていることもあります。


出典:LIXIL「リフォーム用語集」
(https://www.lixil.co.jp/reform/yougo/kouhou/mokuzou/24.htm)

管柱は、土台または梁(2階以上)から桁まで(桁で柱が中断されている)の柱指します。通し柱を使わず管柱だけで構成されるつくり方もあります。

管柱も通し柱と同様、構造上重要な場合があるので抜くことができないケースが多いです。

抜ける柱

管柱の中には抜ける柱もあります。ただ単純に抜けるわけではなく、その柱の直上にあたる柱を太く補強して柱を抜きます。
もちろんこれが可能な柱は限られており、どの柱でもできるというわけではありません。

抜けるかどうかは構造的な検討が必要です。
また可能な場合でも、補強した梁のほうが天井より低くなるケースもあり、その場合はライン上に張りがでる形になります。

さらに「間柱」は抜くことができます。

筋交いや壁にも注意

柱以外にも、撤去できない部分もあります。

耐震性を高めるために、柱と柱の間に取り付けられる筋交いも、撤去できないケースが多いです。

また筋交いや構造用合板、耐力面材と呼ばれる強度の強い板状の材を使って強度を高めた壁を「耐力壁」と呼びます。
耐力壁も、耐震性を確保するための大事な要素なので撤去はできないと考えた方がよいでしょう。

逆にただの間仕切り壁なら撤去しても問題はありません。

スケルトンリノベーションなら、梁を補強したり、耐力壁の位置を変更することで、菅柱や耐力壁は撤去することもできますが、高度な専用知識や、技術が要求されます。
設計や工事を依頼する会社に、どこまでが可能なのか、確かめておきましょう、

構造や工法の違いでも変わる

ここまでは、木造軸組工法のお話。

同じく木造の戸建て住宅でも、ツーバイフォー住宅(軸組壁工法)は柱や梁ではなく、壁で構造が成り立っています。既存の壁はほぼ構造とイコールです。
耐震性が高い一方、リノベーションで壁を撤去するのはできないケースが多いです。
また、窓やドアなどの増設も難しいことが多いです。

RC造のマンションで、壁式構造の場合でも壁の撤去はNGです。

RC造でもラーメン構造(木造軸組工法のように、柱が構造を担う)なら、壁式構造よりも間取り変更の自由度は高いですが、室内に出ている梁だけは撤去できません。

抜ける柱、抜けない柱、どう見分ける?

購入予定の中古住宅や、今お住まいの家をリノベーションしようと考えている方は、希望の間取りにするために、どこまで柱や壁が抜けるのか、気になってしまったかもしれません。

抜ける柱、抜けない柱を見分けるには、何をチェックすればいいのでしょうか?

図面で確かめる

もし手元に住宅を設計した図面があれば、平面図を見るとある程度、通し柱や管柱の位置を把握することができます。

四角の中に、対角線上に2本の線が×印のように引かれていれば、そこには通し柱や管柱などの構造材があることを意味します。
間柱があるところには、斜め線が一本だけの記号になっているはず。(通し柱はさらに丸で囲まれています。)

筋交いや耐力壁の記号はまちまちですが、たいていの図面には「凡例」が下の方に書かれています。どの記号が筋交いを表しているかを確かめ、図面を見て見ましょう。
どの記号が筋交いを表しているかを確かめ、図面を見てみましょう。

ただ、古い住宅の場合、そもそも図面が残っていなかったり、過去のリフォームによって新築時と異なる状態になっている(柱などが抜かれている、耐力壁が移動している)可能性もあります。

柱や筋交いの要否を判断するには、構造的検討(計算)を要するため、自分でチェックするのはあくまでも目安程度だと考えてください。現実的にはリノベーション会社でも、そこまでやらない場合が多く、抜けるかどうかわからない場合は「抜けません」という風に答える会社が大半です。

リノベーションは、「なぜこの柱を抜くことができないか」をきちんと説明できる会社に依頼することをおすすめします。

 

さいごに

リノベーションを成功させるには、デザインや間取りのことだけでなく、構造のことも知っておく必要があります。間取りの希望を叶えるといっても、抜いてはいけない柱を抜いてしまえば、住まいの基本的な性能が損なわれてしまいます。

抜けない柱や壁があっても、設計・デザインの工夫で使いやすく、快適な空間をつくることはできます。むしろ、それがリノベーションならではの楽しみといえるかもしれません。

miyabiでは、安全性を守りつつ素敵な空間を考え、実現するようにしています。
構造や耐震のことも、専門のスタッフが対応します。
リノベーションでお悩みであれば、いつでもお気軽にご相談下さいませ!

 

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