玄関は家の顔という言葉がありますが、現代の住まいにおいてその実質的な主役はシューズクローゼットです。かつての下駄箱は、単に靴をしまう箱に過ぎませんでした。しかし、ライフスタイルが多様化した今日、シューズクローゼットは外と内を繋ぐ多機能な土間空間へと進化を遂げています。
家をリノベーションする際、なぜシューズクローゼットがこれほどまでに重要視されるのか。暮らしを劇的に快適にするための設計ポイントを解説します。
なぜ「下駄箱」ではなく「ウォークイン・ウォークスルー」なのか
リノベーションで最も人気があるのは、人が中に入れるウォークイン型や、通り抜けができるウォークスルー型です。これらが支持される理由は、単なる収納量の多さだけではありません。
視界から生活感を排除する
玄関は来客が最初に目にする場所であり、家族が毎日必ず通る場所です。ここに靴が溢れていると、それだけでストレスを感じてしまいます。ウォークイン型のSCがあれば、靴やベビーカー、ゴルフバッグなどの形がバラバラで雑多に見えるものを一箇所に隠し、玄関ホールを常にホテルのロビーのようなスッキリした状態に保つことができます。
動線の効率化
玄関→SC→パントリー→キッチンあるいは玄関→SC→洗面所という動線を作ることで、買い物帰りの荷物運びや、帰宅後の着替え・手洗いがスムーズになります。

ウォークインタイプとウォークスルータイプのメリット・デメリット
ウォークインタイプ(行き止まり型)
メリット
- 壁の3面(あるいは2面)をすべて収納棚として使えるため、同じ面積でもウォークスルーより多くの物を置けます。
- 来客時、玄関からは中が見えにくいため、多少散らかっていても気になりません。扉を付ければ完全に隠すことも可能です。
- ゴルフバッグ、キャンプ用品、ベビーカーなど、かさばる物を一箇所にまとめて押し込むのに適しています。
デメリット
- 通路スペースが狭いと、奥の物を取り出すのが億劫になり、死蔵品が増える可能性があります。
- 空気が循環しにくいため、除湿機や換気扇による対策が必須です。
ウォークするータイプ(通り抜け型)
メリット
- 靴を脱ぐ→コートを掛ける→家に入るという流れが自然にでき、玄関ホールに靴が脱ぎっぱなしになるのを防げます。
- 出入り口が2箇所あるため、自然と空気が流れやすく、湿気や臭いがこもりにくいです。
- メイン玄関はいつも綺麗に、家族はクローゼット経由でという使い分けができます。
デメリット
- 通路を確保しなければならないため、壁面すべてを棚にすることができず、ウォークイン型より収納量は少なくなります。
- 2箇所の出入り口を確保する必要があるため、家全体の配置計画に影響を与えます。
何を、どうしまうか大切な収納計画
奥深いのが収納設計です。ただ棚を作るだけでは、すぐに使い勝手の悪い物置になってしまいます。

靴の寸法から逆算する
靴のサイズは人それぞれですが、一般的な棚の奥行きは30cm〜35cmが標準です。しかし、男性用の大きな靴や、箱のまま保管したいブランドシューズがある場合は、40cm程度の奥行きがあると安心です。
可動棚は必須
ブーツ、ハイヒール、スニーカー、サンダル。これらはすべて高さが異なります。5cm刻みで高さを変えられる可動棚にすることで、デッドスペースをゼロにできます。
浮かせのテクニック
最下段の棚の下に15cm〜20cmほどの隙間を空けておくと、毎日履く「一軍の靴」や、雨で濡れた靴をサッと置くことができ、土間が散らかりません。
靴以外の外のものをリストアップする
シューズクローゼットの真価は、靴以外の収納にあります。
アウトドア・スポーツ用品
キャンプグッズや、ゴルフバッグ、テニスラケット等、重い荷物を車に積み込む時や、帰宅して元の場所に戻す時も、玄関から入ってすぐのシューズインクローゼットは最小限の移動で済みます。支度や片付けの負担が大きく変わりますね。
子供の成長に合わせて
ベビーカーから三輪車、そして部活動や習い事の道具も玄関に雑多に置かれやすい物も隠してすっきり収納したいものです。
家事の拠点として
キッチンに置いておくと邪魔になりがちなペットボトルや缶、段ボールなどの資源ごみも、シューズインクローゼットにまとめておけば、生活空間をすっきり保つことができます。また、汚れやすい園芸用品や濡れたレイングッズは家の中に持ち込みたくないものです。 これらを想定し、あらかじめ土間仕上げ(濡れても良い場所)と棚仕上げの比率を決めておくことが失敗しないコツです。
災害用グッズ
災害グッズの収納場所としてもシューズインクローゼットはとても便利です。玄関に近いため、いざというときにすぐ持ち出せるのが大きなメリット。家の奥にしまい込んでしまうと被災した際にも取り出すのが大変だったり、場合によっては危険もありますが、玄関横にあれば最短経路で取り出すことが可能です。土間部分を活かせば、ペットボトルの水や非常食、簡易トイレといった少しかさばる物も置きやすいです。一緒に懐中電灯やランタン、電池などを整理しておいたり、ハンガーパイプがあればヘルメットや防災ずきんを吊るして収納しておくと安心ですね。普段の暮らしでは目につかずすっきりしながらも、いざという時にすぐ使える、日常と防災の両面で心強い収納場所になります。
玄関をただの物置にしないために
シューズクローゼットの内装は、ついついコストダウンの対象になりがちですが、ここをこだわることで玄関全体の雰囲気も良くなり、利便性もアップします。

床材のこだわり
- モルタル仕上げは 無機質でクールな印象。経年変化によるひび割れも味として楽しめます。
- 洗い出しは 小石を混ぜた伝統的な仕上げ。滑りにくく、高級感を演出できます。
- タイルは メンテナンス性はNo.1。大判タイルを選べばモダンに、テラコッタ風なら南欧風にと、個性を出しやすい素材です。
照明演出の魔法
SC内が暗いと、靴の色を間違えたり、奥のものが取り出しにくくなったりします。両手が荷物で塞がっている時にパッと点灯する人感センサーはとても便利です。消し忘れの心配もありません。
湿気と臭いのコントロール
閉め切ったクローゼットが臭う、お気に入りの革靴にカビが生えた……これは多くの人が抱える悩みです。これを解決する方法を提案します。
通気のデザイン
目隠しをしつつ風を通すルーバー扉は、クラシックかつ機能的です。最近のトレンドは、あえて扉を作らず、オープンな空間にすることです。空気が滞留しないためカビのリスクが激減します。来客時が気になる場合は、天井にロールスクリーンを隠して設置するのがスマートです。天井に埋込型の脱臭機を設置することで、玄関特有の臭いを根本からリセットできます。
ライフスタイル別・SC活用事例
アクティブ・アウトドア派
玄関からそのまま土間が奥まで続き、自転車を壁に掛けたり、キャンプ道具をメンテナンスしたりできる「ホビースペース型」。作業用のコンセントを設置すれば、電動工具の使用やバッテリーの充電も可能です。
共働き・子育て世代
玄関収納=クロークと捉え、ランドセル置き場やコート掛けを併設。リビングに子供の荷物が散らかるのを防ぎ、朝の準備を玄関一箇所で完結させます。
ミニマリスト・美意識重視派
収納量をあえて絞り、お気に入りのスニーカーを見せるためのギャラリーのようなSC。照明の向きを計算し、一足一足が美しく見えるように配置します。

リノベーションで失敗しないための注意点
最後に、計画時に見落としがちなポイントをまとめます。
- 電動自転車の充電、お掃除ロボットのベース、靴乾燥機。意外と電気を使います。必要なコンセントの数を確認しておくことが大切です。
- お出かけ前の全身チェックができる姿見鏡は、SCの出口付近にあると最も便利です。
- 窓があると明るく通気も良いですが、西日が当たると靴が日焼けして傷みます。窓を作るなら遮光や配置に注意が必要です。
玄関から始まる「豊かな暮らし」
シューズクローゼットは、単なる収納場所ではありません。外での緊張を解き、プライベートな時間へと切り替えるスイッチのような場所です。リノベーションによって、使い勝手の良い、そして自分の好きが詰まったシューズクローゼットを作ることは、家全体の片付けやすさを向上させ、結果として心にゆとりをもたらします。
今の玄関のどこに不満があるかではなく、どんな風に帰宅して、どんな風に出かけたいかという理想のシーンを思い描くことが大切です。miyabiリノベーションで一緒に最高のシューズクローゼット作りをしてみませんか?
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
▼▼施工事例▼▼
miyabiの事例一覧はこちら >> 施工事例
▼▼EVENT▼▼
見学会や相談会はこちら >> イベント
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
資料請求ページはこちら >> Click Here
ご来店問合せはこちら >> Click Here



