2024.01.20
不動産

築30年のマンション何年住める?購入する際の注意点

築30年のマンションは価値や立地などの魅力がある一方で、古い建物の老朽化や耐震性に不安を感じる方も多いのではないでしょうか。

この記事では、築30年のマンションは買っても大丈夫?と不安な方に向けて、物件を選ぶ際の注意点やマンションの寿命について解説します。

中古マンション購入を検討中の方は、ぜひ参考になさってください。

築30年のマンションはあと何年住めるの?

築30年以上のマンションの物件数

実際に不動産のポータルサイトで検索すると、築30年以上の中古マンションが数多く掲載されています。

マンションの耐用年数は47年とよく言われますが、これは税法上の定めであり、実際の寿命とは関係ありません。
同じ税法で、木造住宅の耐用年数は22年と定められていますが、実際に22年で住めなくなるわけではないところからもわかります。

国土交通省「中古住宅流通促進・活用に関する研究会」報告書(平成25年)によると、「RC造建築の寿命は117年」「マンションの寿命は120年で、メンテンナンスにより150年まで延命できる」という研究結果が出ています。

法定耐用年数がこれより短く規定されているのは、高度経済成長期に普及したRC造マンションの「配管」の寿命に倣ったためです。
当時のマンションは配管設備を躯体に埋め込んで造られていて、交換ができない設計が主流でした。
現在は配管交換が容易な設計が普及しており、配管の寿命=マンションの寿命ではなくなっています。そのため、適切なメンテナンスがされていれば、築50年を超えても問題なく住めるのです。

実際、築30年程度で建て替えとなるマンションはとてもまれですが、一方で、管理状態が悪ければ、築30年未満であっても故障や不具合が出てくる可能性はあります。

築年数の経過したマンションの購入を検討している場合は、年数に左右されるのではなく、その物件の管理状態をよく見ることが中古マンション購入では大切と言えるでしょう。

築30年の中古マンション物件のメリット

築30年の物件にはどんなメリットがあるのでしょうか。
築年数が経過しているからこそのメリットを見ていきましょう。

①価格が安く、資産価値が安定している

築年数が経過したマンションの魅力は、なんといっても物件価格が安価であること。

マンションの市場価格は新築時がもっとも高く、築20~25年頃で約半額まで下落します。そして築25年を過ぎると、価格の変化はゆるやかになります。

すなわち、築30年のマンションは購入時に手頃な価格であるだけでなく、将来もし売却することになった場合にも「損が出にくい」ということが言えるのです。

資産価値の安定は、新築や築浅にはないメリットと言えますね。

②管理状態を把握しやすい

管理状態を把握できることは、中古マンションの大きなメリットです。管理の履歴を見れば、管理組合の意識の高さがわかります。
例えば、大規模修繕は12~15年に1度くらいの頻度で行われていると良いです。

また、中古マンションだと、住人の方々の暮らしぶりを知ることもできます。どのような方と暮らすことになるか事前に知れるのは、新築にはないメリットです。

さらに、築30年も経っていると、自然災害を経験している可能性が高いです。地震や大雨の日に、マンションにどのようなことが起こったのかも確認しておくと安心材料になります」

③新耐震基準で建てられる

中古マンションを選んでいると、「旧耐震」「新耐震」という言葉をよく目にします。

「旧耐震」には、建築確認日が1981(昭和56)年6月1日より前の物件が当てはまります。震度5程度で倒壊や崩壊が起こらなければ良いという基準です。震度5以上の大きな地震に対する定めはありませんでした。

しかし、1978年の宮城県沖地震(仙台市などで震度5)で建物崩壊の被害が大きかったことなどから基準が見直されました。新しく定められたのが「新耐震」基準です。

「新耐震」には、建築確認日が1981(昭和56)年6月1日以降の物件が該当します。震度5強程度の地震ではほとんど損傷が起こらず、震度6強から震度7程度でも命に危険を及ぼすような倒壊などの被害が生じないことを目安としています。

1981年6月1日以前に建築確認されたマンションは、2023年現在、築約40年になっています。築30年代のマンションなら、新耐震基準で建築されています。

④立地の良い物件が豊富

立地の良い物件が多いことも、築古ならではの魅力でしょう。
立地条件を優先して物件を探すのであれば、築古物件ほど選択肢が多くなります。

駅近や都心へのアクセスが良いといわれる場所はすでに開発されていて、新築マンションを建てる余地はまずありません。

また立地は、マンションの資産価値にも大きく影響し、建物の価格は築年数の経過とともに下落していきますが、土地の価格は経年によって変わりません。

とくに都心エリアでは、建物価格の下落を補うほど、地価が上昇している物件もあります。

築30年の中古マンション物件のデメリット

外壁の塗り替えやバルコニーや屋上の防水処理といった、足場を組んでの大規模な修繕工事は、およそ12年に一度を目安に実施されます。築30年を超えたマンションの場合、二度目か三度目の大規模修繕が購入直後にはじまる可能性があります。

大規模修繕がはじまると、足場やシートが設置され一時的に採光が遮られたり、作業の物音がしたり、ベランダに洗濯物を干せなくなったりします。長期間住んでいれば、大規模修繕はいつかは経験することですが、修繕作業中は生活に影響が出るということは理解しておきましょう。

ただし、大規模修繕が計画通り実施されているということは管理状態が良好であることの証とも言えます。

修繕積立金が値上がりする可能性がある

修繕積立金はマンションに住まう限り納めなければいけないものですが、最近の物価高騰の影響もあり、当初の金額では足りなくなる可能性があります。足りない場合は値上げが検討されるか、修繕工事の前に一時金が徴収されることがあります。

修繕費がたりずに必要な修繕ができなくなると、建物の寿命にかかわるため、金額を見直していくのは、管理上必要なことですから、仕方がない部分ではあります。30年前と現在では物価も異なりますので、修繕積立金の金額も変わる可能性があると理解しておきましょう。

ただし、これは築30年のマンションに限らず、新築や築浅物件であっても将来的には同じことが言えます。

リフォームやリノベーション費用が嵩むことがある

築年数が古いほど、リフォームやリノベーションの費用が嵩む傾向にあります。

理由の一つはアスベストです。
アスベストは飛散性によって危険度のレベルが分かれるのですが、最も危険なレベル1だと撤去費用がかなり高くつくことがあります。
築30年を超えるマンションだと、レベル1のアスベストが使われている場合があります。

次に、断熱性や遮音性を高めるリフォームです。やはり新築マンションほど性能が高くない傾向にあるので、生活の質を上げるために断熱材を入れたり、二重窓にする方も増えています。

物件選びのポイント

ここでは前述のメリット・デメリットを踏まえ、築30年のマンションを購入する際に、チェックしたいポイントについてまとめていきます。

修繕履歴と今後の修繕計画

中古マンションを選ぶとき、ポイントとなるのが管理状態。とくに「計画的に大規模修繕が行われているのか?」という点です。

外壁塗装や防水処理などが主な大規模修繕にあたりますが、国土交通省「長期修繕計画作成ガイドライン」によると、これらを12年に一度のペースで定期的におこなうよう推奨しています。
ところがガイドラインは法的拘束力がないため、残念ながらすべてのマンションが計画的にメンテナンスをしているわけではないのが現状です。

過去の修繕は「修繕履歴」で、また今後の予定は「修繕計画」で確認できます。
しかし、なかには履歴も計画もつくっていないマンションもあるようです。まずは、修繕履歴と長期修繕計画の有無を確認してみましょう。

当社では、物件探しの際、お客様に代わって修繕履歴や長期修繕計画といった書類の取り寄せ・調査を行っています。
内覧のたびに関連書類をご自身で取り寄せ、内容のチェックを行うのは現実的には難しいものです。ぜひおまかせください。

日常の管理業務は適切に行われているか

管理状態は書面だけでなく、実際に現地を見てみることも大切です。

共用部の美観が保たれているかどうかは、管理の実態を見極める良い指標となります。

駐輪場やゴミ捨て場などの共用部はキレイに使用されているか、エントランス前に自転車や雨傘が放置されていないかなど、把握しておくことをおすすめします。共用部が雑然としている、清掃が行き届いていない、といった問題があるマンションは、管理組合が正常に機能していない可能性が高くなります。

管理組合が機能していない物件は、居住空間が快適に保たれないだけでなく、管理費・修繕積立金の管理にも不安があります。

管理費や修繕積立金の支払いは区分所有者の義務ですが、なかには滞納してしまう人もいるようです。一時的な延滞が数件出てしまうのは、さまざまな状況がある中でやむを得ない部分もありますが、滞納が重なって修繕資金が不足すると、毎月の積立金額の増額や一時金の徴収が必要になる場合もあります。

そのような事態に陥らないよう、長期間にわたって滞納している所有者がいないか確認しておきましょう。

さいごに

築30年のマンションは、適切な管理が行き届いていれば、建物自体の寿命に関しては十分に住み続けられるため、心配はないでしょう。

また資産価値が安定しており、立地の良い物件も多く、管理状況がみえやすいメリットがあります。
修繕積立金の値上がりや、住み始めてすぐ大規模修繕工事が行われるかもしれないデメリットもあります。
その点も理解してリノベーションを前提に住まい探しをすれば築30年のマンションでも自分らしく快適な住まいを実現することが可能です。

家探しからのリノベーションをご希望の方は、物件探しから設計・施工までご相談ください。居住中のご自宅のリノベーションは、工事中の仮住まい探しから設計・施工まで、ワンストップでおまかせいただけます。

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