リノベーションで理想の住まいを作りたいと考えたとき、皆さんはまず何からイメージしますか?こだわりのキッチン、お気に入りの家具、アクセントクロス…。どれも大切ですが、もし「家具も壁紙もこだわったのに、なんとなく部屋が垢抜けない」と感じることがあれば、その原因は「床」にあるかもしれません。実は、部屋の中で最も面積が広く、視界に入る割合まさに「部屋の印象は床で9割決まる」と言っても過言ではありません。が大きい床材は、インテリアの質を決定づける最重要パーツ。まさに「部屋の印象は床で9割決まる」と言っても過言ではありません。そこで今回は、リノベーションで特に支持されているフローリングをピックアップしました。それぞれの特徴やメリットを知って、あなたの理想の暮らしに合う「運命のフローリング」を見つけましょう。
フローリングのタイプ
フローリングには、「無垢(単層)フローリング」と「複合フローリング」の2つのタイプがあります。無垢フローリングは、別名の「単層」の名のとおり、断面を見て単一の木材からできているように見えます。無垢材の1枚板だけでなく、集成材を使っていても、断面が単一の木材からできているように見えれば、やはり無垢フローリングと呼びます。これに対し、複合フローリングは、合板の基材に、回転する鋸の刃で切り出した数㎜の厚さの挽板(ひきいた)や、薄くスライスした突板(つきいた)などの表面化粧板を貼ってつくります。同じ「無垢フローリング」や「突板」を選んでも、どの木を選ぶかで部屋の色味、明るさ、硬さ(傷つきにくさ)がガラリと変わります。
無垢フローリングの特徴
リノベーションで人気の無垢フローリングは、木の種類ごとの特徴が板にも現れています。木目や木肌、色味、香り、硬さや柔らかさ、経年変化の様子など、木の種類によってそれぞれ違いがあります。大まかな傾向として広葉樹と針葉樹に分けることができます。広葉樹は相対的に堅い材質のものが多く、傷が付きにくく、収縮や膨張も比較的小さいという特徴があるとされています。アカシア、オーク、バーチ(カバ桜)、チークなどが床材としてよく使われます。針葉樹は、空気を多く含み軽く柔らかい材質で触り心地がよいのですが、傷がつきやすく収縮・膨張にも注意が必要です。成長が早いので生産量が多く価格も相対的にお手頃なものがあります。主な材種には、パイン(マツ)、ヒノキ、スギなどがあります。世界三大銘木といわれるブラックウォルナット、チーク、マホガニーや、日本で昔から使われてきたスギやヒノキなど、名前や特徴が知られている木材もありますが、それ以外にも魅力的な材種はたくさんあります。無垢フローリングを選ぶときには、先入観を持たずいろいろと見比べてみることをおすすめします。

〈良い点〉
足触りが良く、温かい
木が多くの空気を含んでいるため断熱性が高く、冬でもヒヤッとしにくいです。適度な弾力があり、長時間立っていても足腰が疲れにくいです。
調湿作用がある(部屋が快適になる)
湿気が多い夏は湿気を吸い、乾燥する冬は水分を吐き出します。これにより、室内環境を穏やかに調整してくれます。
経年変化(エイジング)を楽しめる
時が経つにつれて色が深く変化し、艶が出てきます。「劣化」ではなく「味わい」として楽しめるのが最大の魅力です。
補修が可能
多少の傷や凹みなら、水分を含ませて膨らませたり、表面を削ってオイルを塗り直したりすることで修復できます。
〈注意点〉
「隙間」や「反り」が生じる
調湿作用があるため、季節によって木が伸縮します。冬場は乾燥して木が縮むため、床板の間に隙間ができ、ゴミが詰まることがあります。
傷やシミがつきやすい
物を落とすと凹みますし、水や油をこぼして放置するとシミになります(特にオイル仕上げの場合)。
メンテナンスの手間
美しさを保つには、定期的なオイル塗装(1〜2年に1回程度)が必要です。※ウレタン塗装を選べばメンテナンスは不要になりますが、木の質感や調湿性は失われます。
価格が高め
合板フローリングに比べると材料費・施工費ともに高くなる傾向があります。
複合フローリングの特徴
合板フローリングとも呼ばれる複合フローリングは、薄くスライスした天然木(単板)や化粧シートを、基材となる集成材や合板の上に貼った床材です。貼り合わせているものによって突板(つきいた)フローリングや挽き板(ひきいた)フローリング、シートフローリングと、さらに細かく分類できます。

突板フローリング
0.2〜1mmほどにスライスした、木の薄い板を基材に貼り合わせたフローリングで、コストを抑えつつ木の風合いを楽しむことができます。「コストパフォーマンス」+「扱いやすさ」 に優れた、現在最も普及しているタイプの一つです。
〈良い点〉
コストを抑えて天然木を楽しめる
木を薄くスライスして有効活用しているため、挽き板や無垢に比べて安価です。
品質が均一で狂いが少ない
木材の個体差が出にくく、色や木目が揃ったきれいな仕上がりになります。反りや隙間もほとんど生じません。
耐久性が高い
傷や汚れに強い塗装(ウレタン塗装など)が施されていることが多く、ワックスフリーで手入れが楽な製品が多いです。
〈注意点〉
質感が硬く、冷たい
木が薄いため、どうしても基材(合板)の硬さを感じやすく、無垢や挽き板のような「温かみ」や「クッション性」は劣ります。
傷がつくと致命的
表面が紙のように薄いため、おもちゃや食器を落として傷がつくと、すぐに下の合板(ベニヤのような色)が見えてしまい、非常に目立ちます。削って補修することができません。
挽き板フローリング
2〜3mmほどの厚さに挽いた木の板を基材に貼り合わせたもので、仕上がりの質感が無垢材に近いフローリングです。「無垢の見た目・質感」+「複合の機能性」 を兼ね備えたハイグレードな床材です。
〈良い点〉
質感がほぼ無垢材と同じ
表面に厚みがあるため、見た目も足触りも無垢フローリングと見分けがつきません。無垢材特有の「彫り込み加工(浮造りなど)」を施すことができ、陰影のある表情を楽しめます。
床暖房に対応している製品が多い
基材が合板なので寸法が安定しており、無垢材では難しい「幅広デザイン」や「床暖房対応」が可能です。
傷に強い(補修も可能)
多少の傷なら表面の木が削れるだけで、下の合板が出てくることはありません。無垢材同様、補修も可能です。
〈注意点〉
価格が高い
贅沢に木を使うため、無垢フローリングと同等、あるいはそれ以上に高価になることがあります。
深い傷には注意
非常に重いものを落として数ミリ以上の深い傷がつくと、さすがに下の合板が見えてしまうことがあります。
代表的な樹種の特徴とテイスト

オーク(ナラ / 楢)
黄みがかった明るいベージュ。「硬く、重く、丈夫」。傷がつきにくいため、土足で歩く欧米でも古くから使われています。木目が力強く、「虎斑(とらふ)」と呼ばれる虎の模様のような銀色の柄が入るのが特徴。ナチュラル、北欧、インダストリアル、和風。何でも合います。
タモ
明るいナチュラル色。木目がくっきりはっきりしている。野球のバットに使われる素材なので、硬いだけでなく弾力性がある。清潔感、和モダン、シンプルなテイストに合います。
バーチ(カバ / 樺)
オークより少し赤みやピンク味のある、優しい肌色。木目が穏やかで、表面がきめ細かく、ツルッとした上品な質感。シンプルモダン、やわらかい北欧スタイルに合います。
ウォールナット(クルミ)
深いチョコレート色〜紫がかった暗褐色。衝撃に強く、狂いが少ない。磨くと美しいツヤが出ます。ミッドセンチュリー、高級ホテル風、ヴィンテージ、モダンなテイスト。
チーク
金色がかった飴色。こちらも世界三大銘木。油分を多く含んでおり、水に強く、耐久性が最強クラス。アジアンリゾート、北欧ヴィンテージテイスト。
パイン(松)
白〜明るい黄色。大きな節が入るのが特徴。非常に柔らかく、温かい。カントリー、自然素材の家のテイスト。
メープル(カエデ)
透き通るような白〜乳白色。非常に硬く、ボーリング場のレーンやピアノに使われるほど。木目がほとんど目立たず、清潔感があります。経年変化で美しい飴色になります。ミニマル、清潔感のある北欧テイスト。
フローリングの貼り方

同じ床材を使っても、貼り方ひとつで部屋の印象は「シンプル」にも「クラシック」にも「個性的」にも変わります。リノベで人気のスタイルを中心に、印象の違いを解説します。
定尺張り(ていじゃくばり)/ りゃんこ張り
同じ長さの板を、一定のズレ(半分ずらしなど)を持って規則正しく並べる貼り方。整然としていて、リズム感がある。少しフォーマルでカチッとした印象。
乱尺張り(らんじゃくばり)最も一般的
長さがバラバラの板を、継ぎ目が揃わないようにランダムに貼る方法。最も自然で、空間に広がりを感じさせる貼り方。 無垢材や、カジュアルな部屋によく合います。端材が出にくいので材料ロスが少ない。
ヘリンボーン張り
短い板を「V字」に組み合わせていく貼り方。ニシンの骨(Herring bone)に似ていることから命名クラシックで上品、欧米の古いアパートメントのような雰囲気が出ます。アクセントとして「リビングの一部だけ」に採用するのも人気。職人の手間が非常にかかるため、施工費が高くなります。また、材料のロスも多いです。
フレンチヘリンボーン
ヘリンボーンに似ていますが、板の端を45度にカットして、一直線のライン(矢羽)を作る貼り方。ヘリンボーンよりさらにシャープで、モダンかつ洗練された印象。高級ブティックのような床になります。ヘリンボーン以上に加工の手間がかかり、高コストです。
パーケット張り(市松張り)
短い木片を組み合わせて「正方形」のパネルを作り、それを市松模様に並べる貼り方。レトロで懐かしい雰囲気。 昔の学校や公共施設の床のような、ヴィンテージ感が出ます。書斎や、趣味の部屋など、少し個性を出したい狭い空間におすすめ。
まとめ
床は、家の中で唯一、私たちが一日中肌で触れている場所であり、視界に入る面積が最も広いインテリアです。 だからこそ、床材選びは単なる『部材選び』ではなく、『どのような時間を過ごしたいか』という暮らしの質を決める大切なプロセスです。傷がつかない安心感を選ぶのか、傷さえも愛おしくなる経年変化を選ぶのか。正解は一つではありません。 ぜひ、ご自身の素足が『心地よい』と感じる感覚を信じて、長く愛せる床を選んでくださいね。
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