2022.04.21
不動産

【築30年マンション】買っても大丈夫?後悔しない中古物件の選び方

建築年数の古いマンションでは、価格も安く、新築よりも立地条件の良い物件が多くあります。
一方で建物の老朽化や耐震性などに不安がある方も少なくありません。

そもそもマンションの寿命とは何年なのでしょうか。。

「築30年以上のマンションを購入することに問題はないの…?」

そんな疑問を抱える方に、中古マンションを購入するメリットや気をつけるべきポイントをご紹介します!

築30年マンションはあと何年住めるの?

「築古物件はいつまで住めるの?」という心配の声がよく寄せられます。

マンションの躯体に使われているコンクリートの寿命は、100年以上といわれています。
一方で、これまでに建て替えや取壊しとなったマンションの多くが、築50年より新しい物件です。その理由は躯体の老朽化ではなく、給排水配管にありました。

高度経済成長期に普及した鋼管は、耐久年数が20年から30年ほど。
しかし当時の建物は配管の交換を想定した設計になっていなかったため、配管の経年劣化とともに、住宅として住むことができなくなってしまったのです。

このように、躯体は丈夫でも「住宅として住めるのは何年なのか?」は、住宅設備を含めた管理状態に左右されます。

管理状態は、新築のマンションでは建てられたばかりなので、知ることが難しいですが、中古は「これまでの実績を確認できる」という利点があります。

新耐震基準は1981年から

マンションの寿命と同じく、気になるのは、建物の耐震性。

「昔の建物って大きな地震が来たら倒壊するのでは…」と心配される方も少なくありません。

1981年6月以降に建築確認を受けたすべての建物に、「新耐震基準」が適用されています。

つまり2022年の現在でいうと、築40~41年以内のマンションには、すべて新耐震基準に適合しているのです。

新耐震基準については、下記のコラムで詳しく解説しています。
「新耐震基準って本当に大丈夫なの?」と不安に感じている方は、下記のコラムをぜひご参考になさってください。

新耐震?旧耐震?“中古物件購入で知っておいてほしいこと”

築30年だからこそのメリット

築年数を重ねたマンションには、築古物件ならではのメリットもあります。

1.価格がリーズナブル

築年数が古いマンションの魅力は、なんといっても物件価格が安価であること。
マンションの価格は、新築時がもっとも高く、築20年から25年頃までで約半額まで下落します。
そして築25年を過ぎると、価格はゆるやかに変化していきます。
そのため、築30年のマンションは、購入時に手頃な価格であるだけでなく、将来もし売却することになった場合にも「損が出にくい」ということです。

資産価値の安定は、新築や築浅にはないメリットです。

出典:東日本レインズ「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2020年)」(http://www.reins.or.jp/pdf/trend/rt/rt_202102.pdf)より 中古マンションの築年帯別平均価格

2.立地の良い物件が豊富

立地の良い物件が多いことも、築古ならではの魅力です。
駅チカや都心へのアクセスが良いといわれる場所は、すでに開発されていて、新築マンションを建てる余地はまずありません。
立地条件を重視して物件を探すのであれば、築古物件ほど選択肢が多くなります。

また立地はマンションの資産価値もの大きく影響します。

建物の価格は築年数の経過とともに下落していきますが、土地の価格は経年によって変わりません。とくに都市エリアでは、建物価格の下落を補って地価が上昇する物件もあります。

3.敷地が広く、土地の持ち分が大きい

土地がたくさんあった時代に建てられたマンションは、敷地がたっぷりとしていて設計にゆとりがあることも特徴です。
マンション自体の敷地が広ければ、区分所有者の土地の持分面積もそれに応じて大きくなります。
立地が良いうえに、持ち分も大きければ、値崩れのリスクはさらに小さくなります。

物件選びのポイント

それでは、実際に築30年前後のマンションを選ぶとき、どんな点に注意すればいいのでしょうか。

1.大規模修繕は計画的に実施されているか?

中古マンションを選ぶとき、ポイントとなるのが管理状態。
とくに「計画的に大規模修繕が行われているか?」という点が重要です。

外壁塗装や防水処理などが主な大規模修繕にあたりますが、国土交通省の「長期修繕計画作成ガイドライン」によると、これらを12年に一度のペースで定期的におこなうよう推奨しています。

ところがガイドラインには法的拘束力がないため、残念ながらすべてのマンションが計画的にメンテナンスをしているわけではないのが現状です。

過去の修繕は「修繕履歴」で、また今後の予定は「修繕計画」で確認できます。
しかし、なかには、履歴も計画もつくっていないマンションもあるようです。
まずは、修繕履歴と長期修繕計画の有無を確認してみましょう。

2.修繕積立金の貯蓄額は十分か?

修繕資金は、区分所有者が毎月納める修繕積立金によってまかなわれます。

大規模修繕は1階につき、一戸あたり100万から120万円の費用がかかります。
したがって修繕積立金は、マンション全体で100万から120万円×総戸数相当の貯蓄が必要なのです。

大規模修繕を終えたばかりの物件の貯蓄は目減りしていると思いますが、次回への繰り越し分が残っているかという点は、チェックしておきましょう。

1回目の大規模修繕は、外壁塗装や屋上防水が中心となりますが、2回目はさらに貯水槽や配管類の交換が検討されます。
3回目は、各住戸の玄関ドアや、窓ガラス・サッシといった建具の交換も必要になるかもしれません。

築年数の経過とともに修繕箇所も多くなるため、余裕を持った積立ができているかがポイントとなります。

毎月納める修繕積立金の金額は、、国土交通省の「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」によると、10階建ての中規模マンションの場合には、8,400円~15,900円が目安となっています。(専有面積60㎡として)

月々の負担は少なく方が嬉しいですが、設定金額が安すぎると大規模修繕の直前の一時金が徴収されたり、予定していた工事ができないといったリスクが生じます。

3.日常の管理業務は適切に行われているのか?

管理状態は書面だけでなく、実際に現地を見てみることも大切です。
共用部の美観が保たれているかは、管理の状態を見極める良い指標となります。
駐輪場やゴミ捨て場などの共有部分はきれいに使用されているか、エントランスに自転車や雨傘が放置されていないかなど、把握しておくことをおすすめします。

管理費や修繕積立金の支払いは区分所有者の義務ですが、なかには滞納してしまう人もいるようです。
一時的な延滞が数件出てしまうのは、さまざまな状況がある中でやむを得ない部分もありますが、滞納が重なって修繕資金が不足すると、毎月の積立金額の増額や一時金の徴収が必要になる場合もあります。

そういった事態に陥らないよう、長期にわたって滞納しちえる所有者がいないか、確認しておきましょう。
物件を管理している不動産屋さんに確認すると、調査してくれます。

4.将来的な売却は可能か

転勤や子どもの成長など、時間の経過とともに、さまざまな理由で将来売却を検討することもあるかもしれません。
築年数が古い物件は売れにくいと思われがちですが、実際には築年数に関わらず「立地がよければ買いたい」という人は、多いのです。

価格面でも、建物の市場価値は築年数の経過とともに下がっていきますが、土地の価格は経年によって変わりません。

”都心にアクセスしやすい” ”再開発による人口流入が見込める” ”最寄り駅まで徒歩15分以内”といった条件を満たす物件は、築古でも一定の価格で売却できる可能性が高くなります。

ですが、専有面積が極端に狭い物件は家族で済むには適さないため、飼い主が限られてしまいます。
ある程度の広さ(少なくとも50㎡以上)がある物件の方が、将来売却できる可能性は高くなるでしょう。

さいごに

前の居住者の生活感、古くなった内装や設備、現代の暮らしにそぐわない間取り。
こうした課題はリノベーションでまとめて解決することが出来ます。

miyabiでは、まずリノベーションプランの概要を決定し、そこからプランに合わせた物件を選ぶという方法をとっています。

ぜひショールームで開催中の個別相談会へ、お気軽にご相談下さいませ!

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